「形をきっちり作る。変形させない。昔からそうしてきたから」と潔く語る佐藤大幹さん。会津本郷焼の伝統的な飴釉・灰釉で作陶しています。
陶雅陶楽は戊辰戦争後、初代清治が開窯。四代目精一が昭和28年に白磁から陶器に転換し、以来、飴釉・灰釉で作陶してきました。作品の多くは、土の温もりを感じられるような素朴で優しい風合いで落ち着いた色合いの器。使用している登り窯は、江戸時代後期に築かれた会集窯」。粘土には近隣の石川町より産出するトルマリン鉱石を混ぜています。展覧会など、作家活動も積極的に行い、中国への出品も予定しているとのこと。
2008年にリニューアルオープンした和モダンな店内は、ゆったりと並んだ器がライフスタイルを提案してくれます。「長く使うと味が出てくる。それを楽しんでほしい。若い人にも飴釉・灰釉の良さを分かってほしい」という佐藤さん。また、会津本郷焼伝統工芸士としてロクロ体験など各講座で会津本郷焼を広める活動に力を注いでいます。