「草春窯」は、1979年に民芸磁器作家の瀧田項一氏から独立した田崎幸一さんが築窯しました。以来、一貫して磁器を作っています。「工房爽」は田崎宏さんが作る、シャープな白磁。「草春窯」は妹・田崎裕子さんが作る、代々の作風を引き継ぐ色絵磁器。会津本郷焼の窯元は白磁を作るところがそれほど多くなく、その中にあって白磁に専念している草春窯は貴重な存在です。
田崎宏さんがこだわるのは、削り。艶やかなラインを表現します。「寸分たがわぬものを作り出す、機械のような手を持ちたい。その上で、自分の表現を加えたい」。そう語る宏さんの手から作り出されるのは、表面が白く、なめらかで美しい白磁の器。シャープでシンプルな作風で、機能的でありながら思わず手に取ってみたくなるようなライン。
万人に伝わるものではない。1回目で売れるものでもない。3回見て、触れて、感じて、虜になる。そして何度も買ってしまう。そんな器です。