「見た目の形や色だけでなく、内面に潜むものを大事にしています」と語る八代当主、宗像利浩さん。普段の身の回り、生活における姿勢、つまりは生き方が作品に反映されると考えている宗像窯には、整然と澄んだ、張り詰めながらも温かく心地よい空気がありました。
宗像窯の先祖は福岡県宗像大社の布教師で767年に会津に宗像神社を建立。1718年より神官の傍ら焼き物作りを始め、100年ほど経った後、焼き物に秀でた八郎秀延が神官を辞して陶業に専念し初代となる。1958年にはブリュッセル万国博覧会において「にしん鉢」がグランプリを受賞。2005年より現当主の利浩さんが継承し、国内外で個展を開催したり、奈良の東大寺に抹茶碗を奉納するなど、活躍しています。
尚、江戸中期に造られた、登り窯(会津美里町指定文化財)は2011年の東日本大震災により被害を受けましたが、「宗像窯登り窯再生プロジェクト」により2013年に修復されました。