2001年、会津本郷焼の窯元である父から独立した佐藤大樹・朱音夫妻。窯名は二人の文字をとり、「樹ノ音工房」と名付けられました。2009年にはカフェもオープン。若い感性の二人の開窯で、会津本郷焼のファンが若者層に一気に広がりました。
店内のオシャレな照明の下に並ぶ、シンプルでモダンな食器。しのぎと絵付けの作品が、樹ノ音工房の特徴です。しのぎとは、カンナで彫った縦縞の模様のこと。ストライプの線の美しさと、手彫りの柔らかさがしのぎの魅力です。絵付けの作品は、粉引きの、土ものの柔らかい白に植物や動物などを絵付けしています。「シンプルな作品が好きだったのですが、子供ができたのをきっかけに、絵本の世界を表現したいと思い絵付けを始めました」と朱音さん。最近は白や絵付けの作品に加え、カラフルなキャンディーカラーのシリーズも。
年を重ね、変わってゆく作風。二人のこれからの作品と、本郷の将来が楽しみです。