陶器と磁器

会津本郷焼には、瓦焼の流れをくむ土物(陶器)と、大久保陶石を原料とした石物(磁器)があります。石を原料とした焼き物の産地としては、関東以北唯一です。会津本郷焼の全盛期には、大小合わせて100以上の窯元がありました。本郷の上り窯から煙が立ち上らぬ日はなかったといわれています。急須、土瓶、目皿、花器が有名ですが、特に急須については、明治末期に本郷の陶工が茶こしの部分を発明し、急須の出がよいことで日本一の折紙付になりました。

毎年9月16日、会津本郷では陶祖祭を行い、陶祖・水野源左衛門、磁祖・佐藤伊兵衛の2人をしのびます。命がけで守り継がれた本郷の陶器と磁器。陶祖祭にもその価値がうかがわれます。